食道がんについて

食道がんについて

一般に、食道がんはリンパ節転移を起こしやすく、またその転移が頸部・胸部・腹部(=三領域)の広い範囲のリンパ節に及びます。
リンパ節転移のない早期食道がんの場合には、内視鏡治療・手術治療・放射線治療などの局所的な治療で根治が期待できますが、リンパ節転移が疑われる場合には、抗がん剤治療(術前補助化学療法)を行ったのちに手術を行う治療方針が第一選択となります(図5)。

食道が切除されてなくなるため、胃を細く管状に形成した胃管(胃を細く管状にしたもの)を挙上して食道の代用とします(図6)。
術後数か月間は食事摂取量が減少するため、食事に加えて経腸栄養による栄養補充が必要となります。

術前化学療法は約2-3か月の抗がん剤治療を行い、その後に前述の通り手術を行います(図7)。使用する抗がん剤の種類や治療効果に応じて治療サイクル・プランが変わります。

術前化学療法から手術の流れ(図7)



また手術に代わる治療(代替治療)として化学放射線療法があります(図8)が、食道がんの病期が進むほど治療成績は、術前化学療法+手術に劣ると考えられます。

化学放射線治療の流れ(図8)
国立大学法人 東京医科歯科大学 消化管外科学分野
PAGE TOP